ビザ申請の体験談〜フランスビジタービザ編〜(2020-2021)

こんにちは。

ご家族の海外赴任や留学に帯同される方の多くは、ビジタービザを申請されることになると思います。今回は学生ビザ編に続き、ビジタービザ編の体験談を書き残しておきたいと思います。

ビジタービザは提出書類が多くて大変ですが、学生ビザと同じように、指示された通りの書類を揃えていれば心配ありません。ではさっそく一連の流れをまとめます。

目次

ビジタービザ申請の手続き

ビザ申請の予約については学生ビザ同様、フランス大使館ホームページのこちらから行うことができます。入国予定日の3ヶ月前から予約が可能となっており、早すぎるとNGなので気をつけましょう。

例年、ビザ申請は夏に向けて特に混み合うようです。私たちの場合はコロナの影響でビザ申請をする人自体が少なかったのか、2ヶ月を切った状態でも予約が取れました。平時ではかなり混み合うことを念頭に、出国予定時期の3ヶ月前の時点で渡航のスケジュールをできるだけ明確にしておかれるとよいですね。

またご家族で同日にビザ申請を考えておられる方については、申請者ごとに枠を抑える必要がありますので、上記ホームページでの予約は必ず1人分ずつ取ることになっています。遠方から足を運ばれる方はくれぐれも気をつけましょう。

ビジタービザ用のチェックリストをダウンロードする

チェックリストはビザ申請の際の提出書類でもありますので、必ず印刷しておかなければなりません。書類はすべてA4サイズで準備しましょう。

学生ビザのようにチェックリストのダウンロード先が見つからなかったので、私の保存していたPDFファイルを以下にアップロードしておきます。2022年以降にビジタービザを申請される方についてはフランス大使館ホームページの最新情報をご確認の上、こちらをお役立てください。

1. 申請書類チェックリスト(原本のみ)

先ほどダウンロードおよび印刷していただいたものです。各項目の頭に□の欄がありますので、用意ができたものにはチェックを入れましょう。

ここからは、各書類について1つずつご説明します。提出書類には原本のみが必要なものと、コピー(写し)が必要なものがあるためその点もご注意ください。

2. 長期ビザ申請書(原本のみ)

この書類は学生ビザの申請書と同じものです。こちらのページから「Long-stay visa」のPDFファイルを印刷しましょう。フランス語、英語、スペイン語のフォーマットから選ぶことができ、私たちは英語版を使いました。

申請書は合計2枚ありますが、ここでは省略します

学生ビザ同様、こちらも原本を提出してしまい、コピーを手元に残しておかなかったことを後悔しています。どの欄に何を書いたのか詳しく思い出せなくて申し訳ないのですが、要点のみまとめたいと思います。

  • 鉛筆での記入は不可、黒いボールペンを使う
  • 25について、(海外留学に帯同される場合)寮以外に住まれる方で賃貸契約がまだの場合は、留学先の寮の住所を記入する
  • 27について、1年以上の滞在が決まっている場合は「More than one year」にチェックを入れた上で、必要に応じて現地で更新の手続きをする

なお、記入の必要な箇所が抜けていたりチェックを入れる項目が間違っていた場合には、持参したボールペンで追記および訂正をさせてもらうことができましたのでご安心ください。

3. 証明写真1枚

正面、無帽、背景白、35×45mmで、デジタルデータは不可となっています。

私たちがビザ申請の準備を進めていたとき、手元にあった証明写真の背景色はどれも青やグレーでした。白ってあまりないのでは…。背景が白の証明写真をお持ちでない方は新しく撮影しましょう。この証明写真はビザ申請書の右上の枠内に貼り付けます。

ちなみにビザ申請の当日、デジカメで写真を1枚撮られることになります。なんとその写真がパスポートのビザページに貼られるのです。いや、新しく撮った証明写真じゃないんかーい!と嘆きました。

この写真が使われると思ってました

パスポートが返送されてビザのページを開いたときはがっかりです。まさかあのとき、ここに使われる写真を撮られたとは思わず「なんでこのタイミングで写真撮るんやろう?」というような、ぼんやりした顔で映ってしまいました。髪もちょっとはねてました。ぎゃー!

そういうわけで、ビザ申請当日は身だしなみをきちんと整えて臨みましょう。

4. パスポート(原本、コピー)

学生ビザ同様、パスポートは原本とコピーの両方が必要で、以下の2点を満たしていることが条件となります。

  • 10年以内に発行されたもの
  • 申請する渡航期間の最終日から3ヶ月以上の有効期間が残っている(例:1年以上でビザ申請される場合、申請日の時点で1年半ぐらいは有効期間が残っている必要があります)

パスポートについては、渡航前後で何かと必要になるので、コンビニなどでスキャンしてデジタルデータとしても持っておかれるとよいですね。

フランスにはコンビニがなく気軽にプリンターが使えないため、現地での持ち歩き用としてコピーも多めに5部ぐらい刷っておきましょう。

5. ビザ申請料金について(現金のみ)

ビジタービザの申請料金は「99ユーロ相当の日本円」を現金のみでお支払いすることになります。

ユーロ円レートはホームページなどに公表されておらず、フランス大使館のビザセクションの入口に貼られているものだけでした。担当官に確認したところ、レートは月に2回ほど更新されるようです。はっきりとした金額は当日まで分からないため、小銭を多めに持参しましょう。お釣りは出ませんので、ちょうどになるよう支払います。

私はどの組み合わせにも対応できるよう、すべての種類の小銭を2人分揃えていきました。

6. 国籍が日本以外の場合

該当される方は少ないかもしれませんが、もし国籍が日本以外の場合は「在留カード」もしくは「外国人登録証明書」が必要になります。この書類は、原本・コピーの両方を用意します。裏面も忘れずに印刷しましょう。

ここまでで用意しなければならない書類は学生ビザとほとんど同じでしたが、この先はビジタービザ特有の書類が登場します。ちょっと大変ですが、がんばりましょう!

7. 詳細を記した動機書(原本のみ)

動機書については、ご家族帯同のMBA生で私たちより先に渡航された方にお話を伺いました。ありがたいことに、奥様のビジタービザの申請で提出されたものをシェアしてくださり、そのフォーマットを元に作成することができました。

以下に私が提出した動機書の要約を載せますので、一例として参考にしていただければ幸いです。この書類は夫が英語で書いてくれたものを提出しました。

内容の要約

・夫の留学先(学校名)、留学期間、企業からの派遣(社費生)であること
・夫のサポートのためにビジタービザを申請すること

・夫の生活をサポートしながら、私自身はどのように過ごしたいのかという記述
・調理師としてフランス料理のレストランの厨房で働いていた経験から、フランスの文化や料理に興味がある
・クラシック音楽のアカデミックなバックグラウンドがあることから、音楽を学べる場にも足を運びたいと考えている

・フランス滞在中は夫の会社からの収入で生活できるため、働く必要がないこと
・留学先でのプログラムが終わりしだい、日本に帰国すること

・良いお返事をお待ちしています

以上のような構成で動機書を作成しました。

①フランスで働くつもりはない(働かなくても生活ができるという説明)、②滞在期間(私の場合は夫の留学)が終わりしだい日本に帰国する、この2点は必ず入れましょう。

あとはフランスとの接点があれば一応書いておこうという感じで、もしなくても「フランスで美味しいものをいっぱい食べて、観光を楽しみたいです!」といった内容でOKです。動機書の体裁については下記をご参照ください。

氏名(左寄せ)
住所(左寄せ)
             日付(右寄せ)

Subject: Long-stay Visa application (Visitor)
Dear Sir/Madam,



本文



Best regards,

             氏名(右寄せ)
             氏名(直筆の署名)

8. フランス滞在中の日本における社会的立場を証明する書類(原本、コピー)

チェックリストを見ると「サバティカル休暇証明書、年金受給証明書、在職・休職証明書、教育機関・大学・研究機関の在籍証明書など」と書かれています。

いずれかの書類をお持ちの方で、それが日本語で記載されたものである場合は、フランス大使館指定の法定翻訳会社に翻訳を依頼しましょう。こちらのPDFファイルから翻訳会社の一覧を確認できます。

私の場合は退職証明書の発行が間に合わず、上記に当てはまらない際の「自身の状況を詳細に説明したレター」を提出することになりました。こちらも私が実際に提出したレターの内容を載せますので、一例として参考にしていただければ幸いです。この書類についても、夫が英語で書いてくれたものを提出しました。

内容の要約

・私の名前は○○です
・私は○○(生年月日)に、○○(出生地)で生まれました
・現在は無職です
・○○(勤務先)という会社で○年間働いていましたが、家族をサポートするために退職し、専業主婦になりました

だいたいこのような内容です。詳細というほど細かくは書いていないのですが、私の場合は上記の内容で問題ありませんでした。レターの体裁については下記をご参照ください。

氏名(左寄せ)
住所(左寄せ)
             日付(右寄せ)

   Social Position Letter(中央寄せ)

To whom it may concern,


本文


Thank you.

Best regards,

             氏名(右寄せ)
             氏名(直筆の署名)

9. 労働しない旨の誓約書(原本のみ)

フランスはビジタービザでの滞在で働くことが禁止されているため、以下の書類を提出することになります。

フランス大使館のホームページから、ダウンロード可能なフリーフォーマットのリンク先がなくなっていたため、私が保存していたPDFファイルを以下にアップロードしておきます。

この書類で記入の必要な項目はこの6つです。

  • NOM 姓
  • PRENOM 名
  • NE LE 生年月日
  • A 出生地(都道府県)
  • A Tokyo, le ビザ申請日
  • Signature 直筆の署名

10. 経済証明(原本、コピー)

ビジタービザの申請には、申請日から1ヶ月以内に発行された残高証明書(250万円以上)が必要となりますので、店舗などで証明書発行の申し込みをしましょう。三菱UFJ銀行の場合は英語で発行してもらうことができ、申し込みから1週間ほどで手元に届きました。

銀行によっては残高証明書が日本語でしか発行されないこともあるようですので、その場合はこちらのページからフランス大使館指定の翻訳会社に翻訳を依頼しましょう。

経済証明は原則として申請者自身の銀行口座であることが求められますが、銀行の残高が250万円に満たない場合は以下の3点をもって経済証明とすることができます(これらの書類も英語もしくはフランス語への翻訳が必要)。

  • フランス滞在費の正式な保証人となる第三者の保証書(保証人による直筆の署名が必須)
  • 申請日から1ヶ月以内に発行された保証人名義の残高証明書
  • 保証人名義の過去3ヶ月分の給与明細書もしくは労働契約書、または定期的に収入があることを証明する書類のいずれか

11. 住居証明(原本、コピー)

住居証明に関してはホテル滞在や学生寮への入寮、賃貸物件への入居などさまざまなパターンが考えられるので、ここでは体験談として賃貸契約書について書きます。

私たちの場合はコロナの影響で賃貸契約書の原本の郵送が間に合わず、データで受け取ることになりました。それをカラーコピーしたものを原本として、写しはモノクロで用意しました。

パリ市内での物件探しは、こちらの不動産サイトがよく使われているそうです。夫の留学先の日本人在校生に毎年引き継がれている資料より抜粋しました。

  1. パリ不動産
  2. ユーロエステート
  3. Paris Attitude
  4. Paris Rental
  5. リュテス不動産
  6. 京不動産

他にロジスも有名ですが、対応が良くなかったという声が多いため省きます。上記の中で私たちが実際に使ったサイトは、リュテス不動産と京不動産の2社でした。

最終的には京不動産で物件を決めたのですが、入居時には日本人通訳の方が一緒に来てくださり心強かったです。ユーロエステート(およびロジス)にも日本人スタッフがいるようですので、お部屋探しのご参考までに。

12. フランスで有効な医療保険証券(原本、コピー)

医療保険証券(長期海外旅行傷害保険)は、フランス入国日から全滞在期間をカバーするものを契約しましょう。私たちの場合は16ヶ月のMBAプログラムが終了後、卒業式までパリに滞在する可能性があるため19ヶ月のコースです。

保険料ができるだけ安い会社を選ぼうとしていましたが、万が一のときに日本人医師のいる病院の方が安心だということになりました。そこでアメリカンホスピタルと提携しているAIG損保の海外旅行保険を選びました。アメリカンホスピタルの詳細についてはこちらをご覧ください。

以下、私たちが契約した海外旅行保険の契約タイプおよび保険料についてです。

〈夫の契約内容〉
・保険期間 19ヶ月
・契約タイプ TP4
・合計保険料 ¥454,100

〈私の契約内容〉
・保険期間 19ヶ月
・契約タイプ 4F5
・合計保険料 ¥367,740

この金額の支出はなかなか切なかったです…。

パリに引っ越して5ヶ月以上が経ちましたが、今のところ怪我や病気などはなく、安さ重視で選んでもよかったのかなとも感じました。とはいえ、もしものときにアメリカンホスピタルがあることで心強いのは確かです。

13. お子さま(18歳未満)のビザを申請される場合

この書類については、私に子どもがいないことと、夫の同級生で6歳以上のお子さま連れの方がいないこともあり、具体的な体験談を書くことができなくてすみません。

ビザを申請されるお子さまが6歳から16歳までの場合と、18歳未満(高校生)の場合で用意すべき書類が異なりますので、以下をご確認ください。

〈申請者が6歳から16歳までの場合〉
・日本での学業に関する証明書(通っていた学校の証明書、ディプロム、修了証明書など)
・フランスでの(仮)入学許可証

〈申請者が18歳未満の場合〉
・片方の親が日本に残る場合⇒日本に残る親が署名した出国許可書
・片方の親のみが親権を持っている場合⇒離婚および親権保持者を証明する戸籍謄本またはそれに相当する公的証書

14. 戸籍に関する公的証書(原本、コピー)

同行家族がビザを申請される場合は戸籍謄本が必要になります。戸籍謄本はビザ申請以外にも、(フランス入国後など)必要になることがあると聞いていたので、私たちは2〜3部持っておくことにしました。

日本人の場合、6ヶ月以内に発行されたアポスティーユ付きの戸籍謄本を求められますので、外務省にアポスティーユの申請をします。申請手数料は無料ですが、切手を貼った返信用封筒を忘れずに同封しましょう。

アポスティーユの申請手続きに関しては、外務省ホームページのこちらをご覧ください。2021年現在、コロナの影響で窓口は停止しており、郵送のみでの受付になります。

アポスティーユ付きの戸籍謄本が返送されたら、それをフランス大使館指定の法定翻訳会社に依頼しましょう(翻訳会社の一覧はこちら)。私たちは日仏文化協会 CCFJ翻訳センターに依頼しました。料金は翻訳会社によって異なりますので、お時間に余裕のある方は色々と比較されるとよいかもしれません。

戸籍謄本〜アポスティーユ〜翻訳までの流れは、それぞれ1週間ほど(合計で3週間弱)かかりましたので、ビザ申請日の1ヶ月前にはこの書類の準備に取りかかりましょう。原本の提出は一家族につき1部、その他に必要な分はコピーでOKです。

15. レターパックプラス(赤)

チェックリストには「レターパック510 (赤)」と書かれてありますが、2021年現在、レターパックプラスは520円に値上がりしています。パスポートの受け取りは郵送のみとなっていますので、必ず事前にご購入の上、受取人(自分)の住所・氏名を記入しておきます。

私たちの場合、同日に横並びの窓口で申請できたこともあり、レターパックは1枚でよいと言われました。しかし2枚とも油性マジックで宛名を記入していたので、520円が無駄になったような気がしてちょっと残念でした。

ご家族と同日に申請され、かつ同一住所の場合は1枚でかまわないようです。ご心配なら、1枚を除いて未記入のまま持参しておかれると、不要だった際に気兼ねなく再利用できます。

ビジタービザのまとめ

ビザ申請日、書類が無事に受理され特に問題がなければ、1週間ほどでビザ付きのパスポートが返送されます。

私たちは以下のような流れで、ビジタービザ申請までの準備を進めました。

  1. 渡航時期を決める(○月○週目ぐらいに絞っておく)
  2. パスポートの有効期間が十分にあるかチェックし、顔写真のページを印刷しておく(提出書類)
  3. こちらからビザ申請の予約を取る(入国予定日の3ヶ月前から可能)
  4. ビジタービザ用のチェックリストを印刷する
  5. こちらから「Long-stay visa」の申請書を印刷する(記入はあとでよい)
  6. 戸籍謄本を取り寄せて、アポスティーユを申請する
  7. アポスティーユ付きの戸籍謄本の翻訳を依頼する
  8. 日本国籍以外の方は、在留カードもしくは外国人登録証明書が必要
  9. 動機書、社会的立場を証明する書類、労働しない旨の誓約書を作成
  10. (お子さま連れで渡航される場合)必要書類を準備
  11. 不動産サイトで部屋探し⇒賃貸契約
  12. 医療保険(長期海外旅行傷害保険)の契約
  13. 証明写真を撮る(正面、無帽、背景白、35×45mm)
  14. レターパックプラス(赤)を買う
  15. 銀行残高証明書を申し込む ※申請日の1ヶ月以内であることが必要、書類の発行は早すぎるとNG
  16. 書類が揃ったら、ビザ申請書を記入する
  17. 申請料金(99ユーロ相当の日本円)のため、小銭を揃えておく
  18. コピーが必要な書類は忘れずに印刷しておく
  19. チェックリストに記載された順番の通りになるよう書類を並べておく
  20. 当日に撮られる写真はビザページに貼られる
  21. 当日はボールペンを忘れずに持参する

ビジタービザは学生ビザに比べて提出書類が多く大変ですが、この記事が少しでもお役に立てましたら幸いです。

これから渡航されるMBA生やそのご家族の方で、ご不明な点やご質問がございましたら私のTwitterもしくはInstagramからお問い合わせくださいませ。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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